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細田ゼミ 卒業研究の概要(2022)

佐木島の事例からみるインドネシア人技能実習生の特徴と過疎地域への定住化

日本の少子高齢化や労働力不足に伴い、外国人は日本の労働力として欠かせない存在となっている。本研究ではそのような外国人労働者の中から近年増加が著しいインドネシア人技能実習生に着目する。具体的には、筆者の地元である広島県三原市の離島、佐木島(高齢化率67.9%)の造船関連会社で働くインドネシア技能実習生へのインタビュー調査を実施し、①外国人技能実習生の中で最も注目されているベトナム人技能実習生と比べた際にみられるインドネシア人技能実習生の特徴は何か、②インドネシア人技能実習生は過疎化に悩む佐木島に定住する可能性があるか、もしあるとすればどのような条件の下で定住を考慮するのか、という2つの点を明らかにした。この事例調査を通して、本研究は、日本で働く技能実習生は日本の過疎地域の活性化という重大課題の解決に対してどのような可能性を秘めているかを考察する。(筆者 M.O.、 2023年1月完成)

日本の介護を担うネパール人留学生-長崎市の介護福祉士養成施設の事例から-

日本では急速な少子高齢化に伴い、介護分野において人材不足が深刻化しています。この状況を改善するため、日本政府は介護に関係する外国人労働者や留学生の受け入れを促進しています。中でも本研究で事例としてあげるネパール人の介護留学生が増加しています。介護留学生を題材とした先行研究は、学校の受け入れ体制や留学生の日本語能力に焦点を当てたものが多く、その増加の背景については触れていません。そこで本研究では、長崎市の専門学校N校の介護福祉科に在籍するネパール人留学生4名と日本人のクラスメイト、N校の教員、そして日本で就労するネパール人2名にインタビュー調査を実施しました。調査で明らかとなった介護留学生が増加する背景や彼らの生活実態を踏まえ、彼らのような留学生の増加が日本の介護人材不足の解決策となるのかを検討するとともに、彼らが働く介護現場に残る課題を指摘しました。(筆者 M.S.、 2023年1月完成)